【2022年最新】IT導入補助金を分かりやすく解説
2017年(平成29年)より始まったIT導入補助金。2021年(令和3年)には予算が2001億円と年々増加しており、注目が集まっています。
2022年にはインボイス制度や地域DXなど近い将来を見据えた補助金が組み込まれています。
今回はそんなよく耳にすることの多い2022年度版のIT導入補助金を分かりすく、詳しく解説していきます、
IT導入補助金とは?
IT導入補助金とは、中小企業向けの制度です。ITツール導入にかかった費用のを最大で3/4を助成する制度です。
経済産業省、中小企業庁、中小機構によって運用されており、ITツール(ソフトウェアの購入・クラウド導入)にかかる費用が助成されます。
2022年度では令和3年度補正予算にてデジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型・複数社連携IT導入類型)も追加されました。
中小企業の業務効率化や売上アップなどを見込む為のITツールの導入やインボイス制度への対応などをサーポートが目的になっています。
中小企業がIT導入補助金を活用した事例は下記のようなものがあります。
食品製造会社の事例:自社の通販サイトを立ち上げるため、IT導入補助金を活用。
販路開拓によって売り上げアップを実現
運送業の事例:業務効率化の為、IT導入補助金を活用しクラウド型の経理システムを導入。月末などの過剰な業務時間を短縮し、業務効率が改善した。
飲食点(ステーキハウス)の事例:タブレットを使用したセルフ注文システムとセルフレジを導入。お客様の回転数の向上とレジの金銭の管理でミスがなくなった。
宿泊業の導入事例:予約サイト一元管理システムを導入。更新作業や入力作業の時間が大幅に削減し、顧客対応に力を注げるようになった
人材サービス業の導入事例:宿泊業】給与計算システムを導入。人数の多いスタッフの給与計算が1/5に短縮。
IT導入補助金の対象は中小企業と小規模事業者です。
2022年のIT導入補助金には、4種類(通常枠(A類型・B類型)、デジタル化基盤導入類型、複数社連携IT導入類型)のがあり、補助の対象が異なります。
上記のうち通常枠とデジタル化基盤導入類型で補助の対象となる事業者は、資本金や常時雇用の従業員が一定以下の中小企業と常時雇用の従業員が一定以下の小規模事業者(個人事業主含む)です。
複数社連携IT導入類型は、その名の通り、商工団体、複数の中小企業や小規模事業者から成るコンソーシアムが補助の対象になります。複数社連携IT導入類型は、複数社を後押しし、地域のDX推進を実現します。
補助される金額は最大で450万円!
先ほど記載した「通常枠」「デジタル化基盤導入枠」によって補助内容が異なりますので、分けてご紹介させていただきます。
通常枠にはA類型・B類型の二つがあります
通常枠にはさらにA類型・B類型の二つに分かれます。
A類型・B類型の違いはプロセル数の違いでA類型は1プロセス以上、B類型は4プロセス以上になります。B類型の方が補助額が大きく最大450万円補助されます。
補助額については補助される金額ですので、購入する商品の値段ではありません。B類型で説明すると、補助額が最大450万円、補助率が1/2以内となっていますので、900万円の補助対象製品を導入すると最大の450万円を補助金として受け取れます。
A類型 |
B類型 |
|
---|---|---|
補助金申請額 |
30万円~150万円未満 |
150万円~450万円以下 |
補助率 |
1/2以内 |
1/2以内 |
賃上げ目標 |
加点 |
必須 |
補助対象 |
ソフトウェア費・最大1年分のクラウド利用料・導入関連費 |
デジタル化基盤導入類型は金額によって補助率が変わります
デジタル化基盤導入枠は2023年から始まるインボイス制度を見据えた形で新設された補助枠です。飲食店などECサイトなどインボイス制度の影響が多い企業には必見です。
インボイス制度を見据えた枠ですので、通常枠と違い、ITツールに機能の要件に会計、受発注、決済、ECのいずれかの機能が備わっていないどデジタル化基盤導入類型の申請はできません。
デジタル化基盤導入枠の補助額は、補助額が5万円~50万円の場合は補助率は3/4、50万円~350万円 の場合は補助率は2/3なっており。補助額の金額によって補助率が変わっています。また、50万円~350万円の場合は機能要件が会計、受発注、決済、EC機能のうち、2機能以上の要件を満たしている必要があります。
その他、デジタル化基盤導入枠ではハードウェア購入費も補助対象(最大20万円)になります。
デジタル化基盤導入枠は通常枠と比べると、満たさなければならない要件が増えますが、その分、補助率が良かったり通常枠(A・B 類型)との両方への申請と交付が可能なのでメリットは大きいです。
デジタル基盤導入枠の補助額
補助額 | 5万円~50万円以下 | 50万円超~350万円 |
補助率 | 3/4以内 | 2/3以内 |
補助対象経費 |
・ソフトウェア購入費 ・クラウド利用費(1年分 ~2年間分 ) ・導入関連費 ・ハードウェア購入 |
・ソフトウェア購入費 ・クラウド利用費( 1年分 ~2年間分 ) ・導入関連費 ・ハードウェア購入 |
ハードウェア購入費用の補助額
PC・タブレット等 | レジ・券売機 | |
補助額 | ~10万円 | ~20万円 |
補助率 | 1/2以内 | 1/2以内 |
機能要件 | デジタル化基盤導入類型のITツール使用に資するもの | デジタル化基盤導入類型のITツール使用に資するもの |
補助対象のITツールってどんなのがあるの?検索の方法は?
IT導入補助金を受けるには、事務局より認定されたITツールを導入しないといけません。たとえ機能要件を満たしていても認定されていなければ補助金を受け取る事は出来ません。
認定されたITツールは下記のアドレスから検索が可能です。
https://portal.it-hojo.jp/r3/search/
検索は、営業エリアやどういった業種向けかインボイス制度に対応しているかなど細かく検索することが出来ます。
IT導入補助金のスケジュールは?
IT導入補助金2022のスケジュールは通常枠とデジタル化基盤導入枠でそれぞれ申請の締め切りが違います。また、デジタル化基盤導入枠の方が申請出来る機会が多くなっています。
仮に申請し採択されなかった場合でも再度申請は出来ますので、早めに申請することをおすすめします。
通常枠(A・B類型)のスケジュール
1次締切
申請締切:5月16日(月)17:00(予定)
交付決定日:6月16日(木)17:00(予定)
2次締切
申請締切:6月13日(月)17:00(予定)
交付決定日:7月14日(木)(予定)
3次締切
申請締切:7月11日(月)17:00(予定)
交付決定日:8月12日(金)(予定)
4次締切
申請締切:8月8日(月)17:00(予定)
交付決定日:9月8日(木)(予定)
デジタル化基盤導入枠のスケジュール
1次締切
申請締切:4月20日(水)17:00(予定)
交付決定日:5月27日(金)17:00(予定)
2次締切
申請締切:5月16日(月)17:00(予定)
交付決定日:6月16日(木)17:00(予定)
3次締切
申請締切:5月30日(月)17:00(予定)
交付決定日:6月30日(木)17:00(予定)
4次締切
申請締切:6月13日(月)17:00(予定)
交付決定日:7月14日(木)(予定)
5次締切
申請締切:6月27日(月)17:00(予定)
交付決定日:7月28日(木)(予定)
6次締切
申請締切:7月11日(月)17:00(予定)
交付決定日:8月12日(金)(予定)
7次締切
申請締切:7月25日(月)17:00(予定)
交付決定日:8月25日(木)(予定)
8次締切
申請締切:8月8日(月)17:00(予定)
交付決定日:9月8日(木)(予定)
デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)は通常枠(A・B類型)よりも現時点では多く締切が設けられています。
IT導入補助金を申請する方法は?
IT導入補助金を申請する方法と流れですが、
まずは自社で導入したいITツールを選定します。導入できるITツールは○○から検索できます。
導入したいITツールが決まったら、IT導入支援事業者と協力しながら、交付申請の事業計画を策定しなければなりません。
その他、IT導入補助金を実際に申請するには、gBizIDプライムアカウントの取得や必要書類を集めたりと道のりは簡単なものではありません。